海と水族館を丸ごと楽しめる複合施設串本海中公園

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スタッフブログ【さびうらびより】STAFF BLOG

串本の様子や様々な串本の生き物たちを、
スタッフが交代でご紹介します。

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第236回 真夏の水族館の怪
第235回 50年以上先の話
第234回 夏はご用心!
第233回 スギノキミドリイシの一斉産卵
第232回 環水平アーク
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第236回 真夏の水族館の怪

風ない蒸し暑い夕方。
水族館の営業も終わって、ほとんどのスタッフは帰ってしまっていたんです。
水族館内は電気も消されて、でもクーラーの冷気はまだ残っていて
昼間の喧噪がうそのように静まりかえった、館内を見回っていたんです。

外の明かりがまだ水槽にこぼれて、真っ暗な館内に水槽がぼーっと浮かび上がる、
そんな夕暮れの水族館も悪くはありません。

一通り見回ったあと、バックヤードにまわって帰ろうと思い、
裏側に通じるドアを開けたとたん、体にまとわりつく異様な空気。
バックヤードにはクーラーがないため、私たち飼育員は、
水槽裏で湿気と暑さと戦いながら仕事をしています。

この日も蒸し風呂のような日でしたが、陽も沈んで暑さも少しましになっていました。

夜の水族館というのは、ひとりぼっちでまわると薄気味わるいものです。diary236_1.jpg

水の音、ポンプの音、ウミガメが暴れる音、魚がつぶやく音。
いろんな音があいまって、誰もいないのにまるで人が会話しているように聞こえたり
誰かが叫んでいるように聞こえたりします。

そんな時に限って、霊感が強いという人が言っていたことが心に浮かんだりします。
「水族館みたいに人が大勢集まるところに霊も集まる・・・」
これまでスタッフが体験した不思議な出来事も思い浮かびます。

ちょっと嫌な気持ちになりながらも、水槽の確認をし、そろそろ帰ろうとしたとき
ふと、誰かに見られている気配を感じたんです。
でも、周りをみても誰もいません。私を除いてスタッフは全員帰ったはずです。

するとある水槽が気になったんです。

diary236_2.jpg

濾過槽に沈められた生け簀かご・・・

いつも見ている光景なのになぜかその日は嫌な気配を感じます。
おそるおそる近づいてみると

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何かが私を見ています!

 

 

 

 

 

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おわかりいただけたでしょうか?

 

 

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わ、私を見ている!!!

 

 

 

 

 

diary236_6.jpg

 

 

 

フトウデイソギンチャクが私を見ていました!

 

びっくりしました。
いつも見ているフトウデイソギンチャクはこんな風ではなくて
目みたいに見えるところはイソギンチャクの口なんですが
いつも口は閉まっていて
しかも、口の中が赤いなんて知らなかった~

ていうか、なぜ今日は口が半開きなの~?
そういや夕方濾過槽の魚に餌をやったのでした。
どうも餌のにおいにつられて、口が開いたようです。

 

 

いやいや、真夏の蒸し暑い晩に、一瞬涼ませてもらいましたよ!
宿直の夜じゃなくてよかったよ。
深夜にこれ見たら、走って逃げたかも(笑)

 

水族館、いろんなものが集まってます。
皆さんもぜひ!

 

 

by くろすけ

第235回 50年以上先の話

○見つかる

 7月15日に海中公園に隣接する高浜海岸を泳がれた方から「当地にはいないはずのセジロクマノミを見つけた」との通報を受け、関係者が確認に行ったところ、ペアのセジロクマノミ①だけでなく、驚くべきことにカクレクマノミ②が約25個体、ならびにその宿主となるセンジュイソギンチャク4個体が見つかりました。これらの種は皆、奄美諸島以南に分布する熱帯種で、串本においては1度も目撃されたことも記録もありません。また、これらは当地に分布しない上に、大量に見つかったこと、水槽装飾用のオブジェ③も同じ場所で回収されたことから、海水魚の愛好家が放流したものと判断されました。

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○人為放流がなぜいけないのか

 分布しない生物を放流することは、自然を大きく変えてしまうことになります。すなわち、その種の自然分布をねじまげるだけでなく、種の遺伝子や生態系の攪乱を招く恐れがあります。このことは、多くの外来生物侵入に伴う弊害を見ても明らかでしょう。また、自然ばかりでなく、熱帯種の移入を指標として地球温暖化の生物学的な検証を地道に行っている研究者をも大いに攪乱させてしまいます。

○今回の対応

 今回、見つかった熱帯種は波打ち際という浅い場所に定着していたため、台風襲来時の波浪に巻かれて死んでしまう可能性があります。また、低水温耐性が低いため、当地で越冬できない可能性があります。そのため、現場に放置してもまず生き残れないと思われます。ただし、放流数が多いため、分散して当地のどこかで生き残る可能性も完全には否定できません。また、人のかってな行為によって目の前に放流されてしまった生物たちの悲劇を見過ごすこともできません。そこで、明らかに人為放流であること、当地には分布しない種であること、種の自然分布や生態系を保全すること、放流個体を救うことを総合的に鑑みて直ちに回収することにしました。ただし、当館には「当地に分布記録がない種は展示しない」という根本的な理念があるため、回収した生物を展示することができません。そこで、すさみ町のエビとカニの水族館の平井館長代理のご厚意で同水族館で預かっていただくことになりました。そして、さっそく同水族館において人為放流された今回の生物の啓発展示④を特別に行っていただいています。

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○50年以上先の話

 地球温暖化が確実に進行していくとすれば、水温は上昇を続けて串本の海は徐々に熱帯化し、それまで当地に分布していなかった種の定着がどんどん進むことでしょう。そして、今回、騒動となったカクレクマノミやセンジュイソギンチャクの串本への定着もいつの日にか起こるはずです。しかし、それは今ではありません。串本の海洋環境が現在の奄美と同じになる50年以上先の話です。熱帯種の北上を阻むトカラ海峡上にある境界(渡瀬線と呼ばれる)は強力であり、また、ここを越えて串本までたどり着くためには黒潮上流域にある種子島・屋久島、鹿児島、高知等を中継する必要があります。生物は分散し分布域を広げる特性を持っていますが、途方もない年月をかけて無効分散を繰り返しながら定着できるわずかなチャンスを常に窺っているのです。この厳かな生物の営みを尊重するならば、今回のような軽はずみな行為は決してなされないはずです。

by クチヒゲノムラガニ

第234回 夏はご用心!

子供の頃からケガといえば、転んで膝や手をすりむいたり、
部活で(中学校はバスケ部)ねんざしたり突き指したりするくらいで
骨を折ることもなく、この歳まで健やかに暮らしてきましたのに~

ついうっかり電気鉋で指を削っちまいました~
くろすけ♀です。

でもご心配なく、今、指先、絶賛再生中です!
指って生えてくるんだな~って、お父さん私初めて知りました(○ね子風)

ということで、夏はいろいろうっかり危険も多いってことで(強引)、
今世間はヒアリが大フィーバーしていることですし、
皆さん自然を求めて、海や川へ露出の多い姿で出かけることも多いでしょうから
この際、海で気をつけたい生きものベスト3・主に錆浦ビーチバージョンを紹介します。

まずはこれ

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イラモ

一見海藻のように見えますが、実はクラゲの仲間。
岩場に生えていて、触ると刺胞が飛び出して刺されます。
イラモのやっかいなところは、刺された後腫れて水ぶくれになって
痛がゆいので掻くと、水ぶくれが破れてそこにばい菌入ってまた炎症するという
めんどくさいことになります。
広範囲に刺されたり、炎症がひどいときは、お医者さんに見てもらいましょう。

 

次は

 

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ガンガゼ

 

まさに刺されたら痛そうなトゲの長いウニの仲間です。
これも岩場によくいます。
トゲには毒があり、刺さるとずきずき痛みます。
また、トゲは細く折れやすく返しがついているので、刺さると抜けずに皮膚の中で折れます。
痛みがひどい時や深く刺さったり、大量に刺さったときはやはり病院で見てもらった方がいいでしょう。
 

最後は

 

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オハグロガキ

 

え!?オハグロガキって毒あるの?って思われた皆さん。
安心して下さい!ありません!!(古い!?)
じゃあなぜ危険かっていうと、オハグロガキの殻は結構ギザギザが鋭くて
その上で転んだりするともう大変。
泳いでいて岩場に手をおいたりする時も、そこにカキがあって素手だと手を切ったりします。
深く切ったときは病院へ。
 

とまあ、他にも紹介したいものはあるのですが
長くなるので、この辺で。
海でのスノーケリングや観察は生きものが多い磯がおすすめですが
刺す生きものも多いので、なるべく肌の露出を控えて
磯では走り回ったり、岩の上から海に飛び込んだりせず
(うれしくてはしゃぎたくなる気持ちはとてもわかるけど)
静かにゆっくり観察するのがベストです。
その方が生きものも隠れず、出てきてくれます。
 

とにかく、長い夏、
皆さん、ご安全に~!

by くろすけ♀(朝ドラにはまっている)

 

おまけ

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夏だ~!!小躍りオオアカヘビヒトデ

第233回 スギノキミドリイシの一斉産卵

6月20日(火)夜9時15分頃、海中公園前グラスボート乗り場において今年初めてとなるサンゴの一斉産卵を観察しました。

今回産卵したのは樹枝状の群体を形成するスギノキミドリイシという種類で産卵は23時頃まで続きました。

このスギノキミドリイシはグラスボート乗り場に約50m四方にわたって大群落を形成しており、20日に産卵が確認されたのは全体の3分の1程度でした。

スギノキ1.jpg

今年で観察を始めて3年目になりますが、サンゴの産卵には様々な要因が複合的に関わっていると考えられており、産卵日を完璧に予測するのは非常に困難です。

ぶっちゃけ、前日サンゴが産んだかどうかは次の日に海から漂う臭いやスリック(サンゴの卵や胚が一部の水面集まったもの)の様子を見れば分かることも多いのですが・・・どの種類が産卵したのかを特定するためにはひたすら潜って確認するしかありません。

そして、今回の初産卵が観察できるまでが結構長かったのです。

実に1ヵ月と8日。

あまりに産まないと次第に心が荒んでいきます。

 

・始めの10日間

 よし!やるぞ!!

 そろそろ産みそうな気がする。

 

・10日から20日

 おかしい。産まん。

 でもいつ産むか分からないから頑張ろう!

 

・20日から30日

 もう産まねぇんじゃないか。

 どうせオレの目は節穴だよ。

 

・31日から38日

 どうせ産まないんでしょ?

 海荒れないかな。

 

・39日目

 やっと産んだ。

 

ということで、頑張って写真を撮りました。

スギノキ2.jpg

海中が一面バンドルに包まれる様子は相変わらず圧巻!

スギノキ3.jpg

とりあえず、今年も無事に産んでくれたようで荒んだ心も癒やされました。

 

因みにその後、6月23日、24日と立て続けに残りの群体も産卵し、グラスボート乗り場でのスギノキミドリイシの産卵は一段落したのではないかと思っています。

今後は7月末にかけて串本を代表するサンゴであるクシハダミドリイシやエンタクミドリイシ等の産卵が予測されますので、引き続き観察を続けていきたいと思います。

 

by ひらりん

 

○おまけ

これだけボヤいといてなんですが、

夜潜るといつもは見かけない生物ともで会えるので、実は結構楽しかったりします。

サンゴが産卵した日ではありませんが、この日は大きなアカウミガメと出会うことができました。

第232回 環水平アーク

先日船を出して潜水調査をしていたら、空に変な虹が出現していました。

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やや反った直線の虹です。

これは環水平アークと言うらしいです。

なにやら、雲中の氷晶に太陽光が屈折して起こる現象で、太陽の高度が58°以上の時にだけ現われるそうです。

やや気が滅入る潜水調査の前に良いものが見られました。

そして、これはこの調査に対する吉兆に違いない!なんて思っていたら

232-2.jpg

 

なんとまさしくその通りに

ここ数年で一番のコンディションの良さでスムーズに調査を行う事が出来ました。

この調査は、毎年海が荒れて延期したり海中の調査ポイントを見つけるのにものすごい苦労するのですが、今回は延期する事無く調査ポイントもあっさり見つける事が出来、大満足です。

 

いや~良かった良かった

珍しいものが見られて、調査も予定通り滞りなく終わるとは良い事ずくめです。本当に良かった。

まあ強いて残念な点を挙げるなら、そこそこ良い値段の私物の防水デジカメが水没してお釈迦になった事ぐらいです。

イヤーホントウニヨカッタヨカッタ…

 

by  とーる

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